ミライガク2018
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こども

杏林大学 総合政策学部

このこどもの親はだれ?ミライガクで考える「今の法律問題」

杏林大学総合政策学部は、身近に起こるかもしれない問題について、実際にあった事件をとりあげ、高校生たちにグループディスカッションをしてもらう体験型講座を行いました。こどもの親になるということ、そのとき、どんな法律上の問題があるのか。一見難しそうに見える話題ですが、オープンキャンパスでも行っている講義の一つです。高校生たちが真剣に議論していく様子を取材しました。

もしこどもができたら、あなたはどうする?

 「高校生のあなたにこどもができたら、どうしますか?」。 体験型講座の最初から、思わずドキッとしてしまうようなテーマが投げかけられました。参加している高校生の皆さんにとっても、決して遠い世界の話ではありません。まずは2チームに分かれてディスカッションが行われました。ワイワイと話をしながら、テーブルに置かれた紙の上に自分の意見を書いていきます。「逃げる」、「自分の両親や恋人と相談する」、「中絶」、「結婚して最後まで面倒を見る!」…こどもという新しい命に対する責任は、決して軽いものではありません。想像ではあるものの、安易な気持ちではなく、しっかりと考えた上での意見を書いている様子がうかがえました。
 一通りディスカッションが終わると、講義を行う北田先生から、法的観点からの説明が行われました。民法には「家族法」が定められており、法律上の親子関係の成立については結婚しているかどうかで違いがあるといったことなどわかりやすく説明してくださいました。
 また、こどもができても結婚しないという選択をした場合、「認知」という制度があります。認知とは、簡単に言うと、父親が「自分のこどもである」と認めることです。認知届をすると、戸籍上、こどもの法律上の父親となり、養育費の支払い義務が発生します。もし男性側が認知を拒否し続けていても、母親側が裁判所に訴えを起こすと、男性のDNA検査が行われ、生物学上の父親であることが明らかになった場合は、裁判官から認知を強制されるケースもあります。

実際に裁判になった父親とこどもをめぐる問題

 男女が結婚しこどもがうまれたとしても、法律上、夫側が、「そのこどもは自分のこどもではない」と訴えることができます。ここからは、実際に起こった裁判の事例を見ていきましょう。
 A男とB女は結婚し、C子というこどもをもうけましたが、B女は出生後すぐに「C子は不倫相手D男とのこどもだ」とA男に告げます。A男は、C子を自分のこどもとして育てると約束し、B女とすぐに離婚することはありませんでした。ですが、1年数か月を過ぎた頃、夫婦仲は悪くなり、別居。B女はC子を連れて、C子の実の父親であるD男と暮らし始めました。法律上はA男がC子の父親ですが、生物学上の血のつながりのある父親はD男です。B女は、A男とC子の法律上の親子関係の否定と離婚を求めて、裁判を起こしました…。
 果たしてこのような裁判が起こったとき、どのような判断になるのでしょうか。各人物の気持ちや立場を考えながら、高校生たちは話し合い、各チームの代表者が前に出て発表しました。実際にあった裁判を通じて考えることで、法律がどうあるべきか、真剣に議論を行っていきました。

法律とは何か、どうあるべきか、
杏林大学総合政策学部で、
さらに詳しく考えてみよう

 実例に上がった裁判の最高裁の答えは、「A男とC子の父子関係の継続」でした。A男が法律上の父親となるからには、生物学上の父親であるD男は、C子を養子にするしか方法がありません。北田先生は、高校生たちに「これっておかしなことだと思いませんか?」と問いかけます。この家族の暮らしの現状にみあった結論は、どうやら今の法律からは導き出せそうにありません。ですが、裁判所が判断を変えることもありますし、法律の内容も変えることができるのです。今ある社会の問題について、おかしな点や疑問を見つけて、議論することが大切です。また、選挙権をもったら、自分と同じような考えの人に投票する必要があるため、今まで以上に広い視野を持って学ぶことが重要です。
 杏林大学総合政策学部には、法律をはじめ、さまざまな社会分野のコースがあります。大学に入学する前から、または入学直後に明確に学びたい分野を決める必要はありません。1年生の時に大学で勉強をしながら、自分が将来なりたいものを真剣に考え、2年生から専門分野に分かれて勉強をすることができるからです。杏林大学のオープンキャンパスは入退場自由、予約不要で参加できます。大学での学びや入試についての説明に加え、在学生や先生たちと直接話す最大のチャンスです。ミライガクに来られなかった人も、参加したけれどもっと詳しく内容を知りたい人も、まずは足を運んでみてくださいね。オープンキャンパスの開催スケジュールは以下のURLから確認できます。